2015年5月14日木曜日

随聞記「三度顧みて、是を言ふべし」

学道の人、言を言い出さんとせん時は、三度顧みて、自利利他のための、利あるべければ、是を言ふべし。利なからん時は、止まるべし。如是、一度には、しがたし。心に懸けて漸々に習ふべき也。

---------------------------------------------------------------------

何でも主張することがよいような風潮がおかしいと思って久しいが、言葉を発することは、そこに伴う責任を一身に負うことに他ならない。悪語は自分に返ってくるわけだから何もそれ以上のことはないのだが、敢えて自分がどう振る舞うべきかを考えたとき、この教えは一つの指針になり、肝に銘ずるに値する。

---------------------------------------------------------------------
仏法を行ずる人間は、言葉を発するに3回振り返って、それが自利利他の視点で利があると判断されるときに、これを口にすべきであるということである。そうでなければ、敢えて口にはすまい。これは急にできることではないから、心にとどめておいて段々と実施していく、学んでいく、ということである。

0 件のコメント:

コメントを投稿