2015年5月14日木曜日

「栄西」に関する誤解

 鎌倉の祖師の中で最も祖師としての扱いが定着していない、臨済宗の祖といわれる栄西禅師。
いくつかの世間の説に誤解があるという。

1. 茶の祖である
「喫茶養生記」を記したことで、栄西こそが日本にお茶を伝えた、という説があるが、空海の漢詩の中にも見られるように、茶を喫する習慣は遙か前からあった。
2. 禅の祖である
「禅を初めて伝えた」という臨済宗の祖ということからの誤解。まずこれは天台宗が天台・密教・禅・戒律等を兼学したことからわかるように、やはり遙か前から「禅」自体は日本にあったわけである。
3. 密教とは関係ない
そして知られていないのが、「葉上流」という密教流派の祖であることである。

以上3点は知られざる栄西禅師の実際。
��「図解知っているようで意外と知らない日本の名僧二〇人」渋谷申博ほか/洋泉社新書 より)

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